ツーリングライダーとしてバイクを楽しみ、バイク屋として蓄積した独自のノウハウを活かして、工業製品もしくは物流商品として扱われているバイクを、価値ある「趣味の道具」として楽しむために、ノースウイングJCというバイク屋の拘りと独りのツーリングライダーの目線から感じたことや思うことを綴ります。

VTRを旅バイクへとモディファイして楽しむ

4月末は、平成最後のキャンプツーリングを楽しみ、5月上旬は令和初のキャンプツーリングをSL230TMで楽しんだ。中旬は、昔ながらの素朴な乗り味が魅力のトライアンフ空冷スクランブラー2014仕様を駆ってキャンプとトラクターが働いている春の風景を楽しんできた。

下旬は、ジャストサイジングで楽しむには最適なVTRをTM(ツーリングマスター)へと仕様変更してチェックを兼ねたツーリングを楽しんできた。令和元年の5月は、久々にバイク三昧の日々を満喫することができて皆に感謝である。

トラクター

VTRは「Otona Moto」という意味不明なフレーズで販売されたのが最後だが、販売のためのセールストークは、限定・スペック・質感などの言葉巧みな「語感」により、現実とは程遠い疑似体験に惑わされることが多いようだが、流行廃りのブームは「語感」による伝染病のようなものだと常々思っている。

バイク屋のおっさんライダーは、バイクを売るがための現実とは程遠い「語感」による疑似体験よりも、バイクライフを楽しむのであれば自らの「五感」による実体験が何よりであると実感している。

バイク旅を気負うことなく楽しむ為には、スペックやブランド・カテゴリーよりも、気負うことなく扱える車格と使いこなせる排気量へのジャストサイジングにより、脇道へそれることも立ち止まることも厭わず、自由気ままにフィールドを拡げて、速さより心地よさで楽しめることを実感している今日この頃である。

NWJCのTM(ツーリングマスター)仕様

VTRを旅仕様TM(ツーリングマスター)へと深化させるためにFスプリング・リアキャリア・スクリーン等VTR専用の試作パーツを組み込み、エンジンコンディションを最優先にメンテナンスと積載性・操安性などのトータルバランスを高めるモディファイを加えて、各部をチェックのため西日本方面へツーリングに出かけた。

VTR-TM(ツーリングマスター)は、移動する事だけが目的ではなく、バイク旅では積載力が必須だから、積載力があり積載状態でも操縦性と安定性が両立していて、立ち止まる事や脇道へ逸れることも厭わず、一般道は勿論のこと多少のフラットダートも含み、フィールドを拡げて気負うことなく自由気ままに楽しめる仕様となっているから、Otona Motoの意味不明なフレーズで販売されたVTRとは全く別物の仕上がりとなっている。

VTR-TM

VTR-TM仕様のエンジンコンディションは勿論のこと、積載状態での操縦性と安定性などをチェックするために、NWJCを12時半過ぎに出発して、岐阜羽島ICから山陽道玖珂ICまでは給油のみで一気に走り続けることができて、柳井港フェリー乗り場には日没前に到着する事が出来た。

柳井港

500Kmほどの道のりを高速道も含み気負わず一気に走るためには、エンジンと足回りのコンディションが整っているのは当然の事。コンパクトな専用スクリーンを装備したVTRは防風効果も高く、雨天や寒い季節の防風には有効な機能パーツであることが実感できた。

翌日は、XR230TMで宍道湖の北側でキャンプをしていたH君と日南の道の駅で合流。NWJCオリジナルパーツも組み込んだVTR-TM仕様のモニターを依頼したO・S君は早朝に岐阜を出発して、一般道のみで約700Kmの日帰りツーリングを敢行して、鳥取県R53沿いの道の駅で予定通り合流できた。

日置くん

帰路では、ワインディングや九十九折れの峠道を楽しみ脇道へも逸れたりして、各部のチェックも抜かりなくVTR-TMを楽しんできた。O・S君もおっさんライダーのペースで共に走り、メンテナンスとモディファイにより深化したVTR-TM仕様の実力が少しずつ判り始めたようだ。

H君のXR230TM仕様は、旅バイクとして使い勝手の良さによるフィールドの拡がりは予想以上のようで、さらなるロングツーリングを楽しみたいとのこと。

牧草地

H君とO・S君たちとはGWのキャンプも共に楽しみ、速さより心地良さで走り続けるツーリングを夫々が楽しみ、意外なことや新たな発見もあったようだ。若い彼らのバイクライフがより充実するために、バイク屋のバイク乗りとしての経験からアドバイスや応援できることがあればと思う次第である。

ライダーにしか分からない違和感や問題についての対応は、バイク屋として実体験に基づく経験が問われるところでもあるが、SL230同様にVTRでも似た様な語りの「語感」でコピー&ペーストしたかのような話があるが、他店の仕様やメンテナンス等には何ら関わりが無いことも伝えておく。

持続可能なバイクライフのためのGoodコンディション

Suzuki・Yamaha・Kawasaki には、250クラスへダウンサイジングしても、積載力もあり旅バイクとして楽しめそうな遊び心のあるバイクがあるようだが、Hondaの現行モデルはスペックやデザインを売りにするバイクはあるが、Hondaシルクロードのような遊び心のあるバイクが存在していないのは残念である。

VTR前

VTRは販売が終了したモデルだが、気負うこともなく扱える車格と低回転から高回転まで全域で使いこなせるVツインエンジンはジャストサイジングして楽しむには最適だが、エンジンコンディションからハンドルポジション・サスペンション・シート・積載力など、心地よく楽しむには違和感も含め多くの問題があった。しかし、それらを対策するVTR-TMへの深化の過程は、バイク屋のおっさんライダーには楽しいことである。

何故VTRなのかと問われることがあるが、5年前の2014年にはVTR-Fを旅仕様へと僅かなモディファイを加えて大型バイクと共に北海道を走り、本来の良さを引き出せば旅バイクとして楽しめる事を予覚した経緯があり、ジャストサイジングには最適だから継続してGoodコンディションに整えてさらにモディファイを加えて深化したVTR-TM楽しみたいと思った次第である。

→VTR-Fで行く北海道 その1

余談だが、以前試乗車として使っていたNC700Xもコストダウンの影響かサスのヘタリが早く、ある距離を境に曲がり難く止まり難くなるが、違和感と思う人は意外に少なく、エンジンコンディションを整えてからサスに対策を施したNC700Xと乗り比べるとその違いに気づくのが実態だったから、走行距離が伸びていない車両でも違和感とは思わず「しっくりこないから」と手放した諸兄も多いことと思う。

バイクに乗らないバイクショップでは、実体験が乏しいから経時変化による違和感を嗅ぎつける嗅覚も乏しく、ベテランライダーが気づいた違和感でも「こんなものです」「乗り慣れれば」という対応となるのも頷ける。

三次2

違和感を覚えて相談をしても、メンテナンスによりコンディションを整えることよりも「こんなものです」とか「そろそろ乗り換えては」という対応になるのは、昨今の販売の為には好都合なコストダウンによる経年劣化かもしれない、と思う今日この頃である。

ジャストサイジングの魅力

軽二輪の250や原付2種の125は、所詮250や125だからと格下に見下げる傾向にあるが、軽量コンパクトな車体は、移動する事だけが目的ではなく立ち止まる事や脇道へ逸れることも厭わず、一般道は勿論のこと多少のフラットダートも含み、気負うこともなく自由気ままにフィールドを拡げて速さより心地よさで走り続ける楽しさを実感できるが、気負いや衒いからでは本来の良さは判らないだろう。

メンテナンスによりGoodコンディションに整えて、可もなく不可もない曖昧さと和洋折衷のようなおおらかさで多用途に楽しめるようモディファイを施せば、ビギナーからベテランまで誰でも気負うことなく楽しめるのが、ジャストサイジングの魅力である。

三次1

長年バイクライフを愉しんできた諸兄が、体力的なことも含めてこれからのバイクライフを心地よく楽しむうえで気負う事のない程よい車格へのジャストサイジングを検討するのは自明の理であり、大型バイクはそのままにジャストサイジングするオッサンライダーがひそかに増殖中であるのも事実である。

スペックやブランド、カテゴリーなどに囚われることなく、「旧いから」とか「こんなものです」という対応よりも、お気に入りのバイクをGoodコンディションに整えて、いつも「旬」で気負うことのない持続可能なバイクライフを提案できればと常々思う次第である。

素敵なバイクライフのために

岐阜県下唯一のホンダ専門店のWING Pro'sだったノースウイングJC北店は、平成31年3月末を以って移転して、4月1日からBMWとトライアンフの正規ディーラーでもあった岐阜市宇佐東町にあるノースウイングJC南店と合併して、ノースウイングJCは新たな道を歩み始めた。

そのNWJC北店とNWJC南店の其々の立ち位置から眺めて気づいたことが色々ある。その一例をあげると、トライアンフ空冷モダンクラシックのボンネビルT100やスクランブラーは、タンクバック・サイドバック・スクリーンやタンデムを快適に楽しむ為のコンフォートシートにリアキャリアなど、ツーリングを楽しむアイテムを純正オプションとして数多く取り揃えていたが、同じカテゴリーのHONDAのCB1100にはツーリングを心地よく楽しむためのHONDA純正オプションは何が用意されていただろうか。

VTR後

また、80年代パリダカールのチャンピオンマシンのBMWフラットツインの市販モデルのR80GSはサイドパニアやシングルシートに大型リアキャリア、その他多くのオプションが用意されていたが、HONDAのVツイン チャンピオンマシンのレプリカモデルであるVツインのアフリカツインには何がオプションで用意されていたか、CB1100同様に文化の違いが如実に現れているように思う。

Hondaはダカールラリーで連敗しているがいずれ勝つだろう、ダカールラリーで勝てなくなってから市販されたチャンピオンマシンとは無縁のパラツインのCRF1000アフリカツインは、サイドパニアケースやトップケースなどが純正OPとして準備されたが、日本の市場はライダーの高齢化によりダウンサイジングの傾向が顕著となって、積載性も良いアドベンチャー系250クラスの旅バイクが各メーカーから出ているが、HONDAにはHondaシルクロードに匹敵する250クラスの旅バイクが無いのは何故だろう。

神楽

バイク文化の違いはあるが、日本メーカーの○○JPと外国メーカーの○○JP等の台数至上主義か成果主義のための寡占的な政策は良く似ている。高齢化が進む日本のバイク市場でバイク乗りにとってどんな利点があるのか。

バイク屋ノースウイングJCは、台数至上主義や成果主義とは一線を画して、メーカーやスペック・カテゴリーに囚われることなく、Goodコンディションに整えたお気に入りのバイクを駆って、バイク屋のバイク乗りとして思い描いたバイクライフを自らの実体験に基づいて提案できるバイク屋でありたいと常々思う次第である。



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