ツーリングライダーとしてバイクを楽しみ、バイク屋として蓄積した独自のノウハウを活かして、工業製品もしくは物流商品として扱われているバイクを、価値ある「趣味の道具」として楽しむために、ノースウイングJCというバイク屋の拘りと独りのツーリングライダーの目線から感じたことや思うことを綴ります。

GoldWingで出雲へ

八日間のバイク三昧の日々が終わった十日後、カブ110Expressとは対照的な、HONDAのフラッグシップモデル Gold Wing1800(以下GL1800)を駆って、タンデムで出雲へ日帰りツーリングに出かけた。

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カブ110Expressを駆った列島縦断では、南から北まで日本中の田んぼに水が入り、まさに日本中が水田となっているのを眺めながら走り続けた。田んぼとトラクターの風景がお気に入りの私には楽しいツーリングだったから、数日後GL1800を駆って、中国道から米子道経由で再び水田風景を駆け足で楽しむことにした。

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GL1800を走らせながら、HONDAの原点と云えるカブで楽しんだ列島縦断のルートの一部も走り、HONDAを代表する対照的な二台のバイクから、車格やスペックなども含みバイクライフを楽しむ事について、バイク屋のバイク乗りとして、思うところがあった。

スペックや最新テクノロジーについて

昨今のバイクは、ライダーの技量を超えた走り、或いは技量不足を補う走りを得る為に、動力性能や電気仕掛けのライディング補助装置を売りにしている傾向にあるように思うのだが、バイクに乗る事はスポーツだから身体能力、意識の向上や維持をする事だと思う。しかし、電気仕掛けの装備が増えることは、勘違いによる慢心が芽生える装備のようにも思える。

産業機器なら生産性向上などを目的に技術革新が求められるが、趣味の道具としてのバイクで技術革新が進み、電気仕掛けの装備が満載になると、電気仕掛けの装備に違和感が有り困惑することになる。長年乗り続けたベテランライダーたちは、ライディング補助装置により本来の面白さが失われている事に気づいている。

気負いやテライからスペックやハイメカに惑わされて、ビギナーライダーが技量を超えた走りを得ることができる革新技術満載のバイクに乗ると、乗せられている事と操っている事を勘違いして、慢心する事はないのだろうか。

50代の死亡事故が増加傾向にあることも踏まえて、一般道でのスキルアップを経ることもなく、より上手く、速く、走るため、と勘違いされやすいライディング補助装置が、何故装備されているのか熟慮を要するのでは・・・。

カブ110NWJCコンプリートを楽しむ東洋医学の専門家は、段差のないバリアフリーは快適に思えるが老化が一気に進むから要注意であるとのこと。五官を活かして操るバイクでも同じことが云えるのではないか。

素適なバイクライフを求めて

ロングツーリングを楽しむには、それなりの車格と大排気量で、装備もそれなりに充実している車両でなければ・・・と思って居る人も多いようだが、それは一昔も二昔も前の話である。
昨年の9月は、VTR-Fを駆ってスラクストン900、NC750Xの大型バイクと共に北海道ツーリングを楽しんできたが、30年の歴史を持つVツイン250ccエンジンは、最新のHONDA PGM FIを装備した動力性能で、大型バイクと比べても何ら遜色なく、バイクとの一体感で大いにツーリングを楽しむことが出来た。

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更に排気量を下げて、バイク屋North Wing JCがロングツーリング仕様に仕上げた、カブ110Expressを駆って列島縦断を楽しんで来た。その結果、意外にも移動時の平均速度は48Km/h前後で、大型バイクと比較しても、遜色が無いペースで走り続けることが出来た。それは、バイク屋のバイク乗りが、一般道のロングツーリングでもカブ110Expressであれば、充分に楽しめることを自らの実体験により実証した次第である。

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PGM−FIによるインジェクション以外は、何らハイメカを装備していない昔ながらの前後ドラムブレーキを装備したカブ110である。が、小排気量だからこそ持てる力を余すところなく引き出せるメンテナンスが必要であり、操る楽しさ、走り続ける楽しさは、はっきりと体感できるほどの違いとなるから注意すべき点である。

目的地までの道中を複雑な線を描きながら楽しむロングツーリングでは、バイクのコンディションにより大きな違いがある。それは、バイクの車格に関わらず総てに云える。

排気量は16.8倍、車重は4倍のGold Wing1800

久々に乗るGold Wing1800は、以前乗っていたGL1800のマイナーチェンジした現行モデルである。走り続けて列島縦断を楽しんだNWJCオリジナルのカブ110Expressと比べると、排気量は16倍、重量は4倍と巨大だから手軽さは無いが、長年楽しんだ親しみもあり近寄り難い存在では無い。

最近はもっぱら手軽な小排気量を楽しむことが多いから、Nakaさんの指摘通り、下りのバイクライフであることは自覚しているが、味も旨味もよく分るようになった。それは長年に亘るバイク三昧の成果であると云える。

→Nakaさんのブログ『久しぶりのBMW R80GSで梅雨入り前の郡上を走る』

GL1800やNWJCオリジナル カブ110Expressは、排気量や車格、スペックに関わらず、人が五官を活かして人車一体となって操る一体感で、バイクを楽しむ本質が失われていないところが魅力である。

CB1100やスクランブラー・ボンネビルなどモダンクラシックと云われるバイクも、人が五官を活かして人車一体となって操るその一体感が顕著だから魅力的である、とバイク屋のバイク乗りは考えている。

Gold Wing1800とカブ110の意外な共通点

タンデムした場合の総重量はかなりのモノになるが、足つき性も良く、ハンドルポジションも自然な感じで、日本人にも無理のないポジションを得ることが出来るところも、HONDAのGold Wingらしい懐の深さだと思う。

車格がまったく異なるカブ110Expressのポジションも、ハンドル幅には違いがあるがGL1800同様にハンドルポジションは少し低めで、ステップ位置も少し前よりで、走り続ける為のツーリング ポジションは良く似ている。カブ110が巨大なGL1800になっても、人が操る ポジションが良く似ていることは、跨って比べてみるとすぐ分る。

タンデムで出雲まで一走り

長年タンデムツーリングを共に楽しんでいる相棒によると、GLはトップケースのバックレストとシート形状から、スッポリ治まる感じのシートポジションはホールド感があり最高に坐り心地が良く、快適すぎて眠くなってしまうが、エンジン音と振動が心地良く程良い緊張感がある、OHVのR100RTに乗って出掛けるのも楽しいとのこと。

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随分昔に乗っていたGL1500の頃は、まだ高速道のタンデムが解禁となっていなかったから、タンデムで出雲までの日帰りツーリングに出掛けることはなく、鳥取砂丘か米子境港までが精々だった。高速道がタンデム出来る様になってからは、ロングツーリングは勿論のこと、出雲への日帰りツーリングも楽しんで来た。

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岐阜羽島ICから走り始めて、名神高速は順調だったが、中国道へ入ると渋滞が待っていた。低速でトロトロ走る渋滞はバイクにとって厄介なものだ。渋滞でトロトロ走っている時も、水平対向6気筒エンジンは低重心だから抜群の安定感があり、極低速でも極太トルクで滑らかだから、巨大なGLがノソ〜っと走る感じが面白い。

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渋滞も解消して、中国道の水田風景を眺めながら、米子道へ入り、蒜山SAまで登り続けてから下り続ける。荒れた路面でも前後とも接地感のある足回りは安心感があり、タンデムでもブレーキング時にはアンチダイブ機構でフロントサスの沈み込みが小さく安定しているから、パッセンジャーへの負担は皆無であり、巨大な車体に似合わず、ワインディングでも軽快な走りを楽しめるのがGLの魅力である。

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パッセンジャーの要望により、宍道湖を眺めながら暫し休憩。再び走り始めて出雲ICを出て、神在り月に神迎えが行われる稲佐の浜から右折して、出雲大社の駐車場へ到着。狭い駐車場での方向転換でも、巨大なGLはタンデムのままリバースギアを使って楽々の取り回しだから、巨大な車体に似合わず扱いやすさは抜群。

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出雲大社の参拝を終え、出雲そばを食べて大社駅に立ち寄り帰路に就いた。山陰道で名和ICまで走り、R9号線をブラブラ走る事にした。長閑な田園風景が続くR9号線沿いの道の駅「村岡ファーム」で小休止。

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その後、夕暮れと共に自動車道へ入り、敦賀でパスタとピザを食べて、木之本より再び高速道に入りパッセンジャーは居眠り状態だったが、無事NWJC南店へ到着、全走行距離1,023Kmの日帰りツーリングが終わった。

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Gold Wing  VS  カブ110Express 

カブ110で走った一般道をブラブラと走るGL1800は、抜群の安定感とファイナルレシオが最適であるからオーバードライブのまま流れに乗って悠々と走り続けることが出来る。一般道ではカブ110Expressと比較しても、流れに乗ると速度は変わらない。当然のことだが登坂車線ではタンデムでも走行車線を悠々と登って行く。

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しかし、カブ110Expressの方がリラックスして走れたように思う。それは、車体重量の違いにより無意識に体幹でバランスを取っている力加減が違うように思う。

流れに乗って悠々と走るGL1800だが、NWJC独自のメンテナンスにより、エンジンコンディションを整えてあるから扱いやすくストレスが溜まらない。巨大なGLも、九十九折れの峠道やワインディングをスポーツバイク同様に抜群の安定感でスイスイと走る事が出来るから、GL1800とカブ110Expressでは車格やスペックに大きな違いがあるが、どちらも電気仕掛けのライディング補助装置が無く違和感もない、ライダーが五官を活かして人車一体となるバイク本来の魅力で、心地よく楽しめる事をバイク屋のバイク乗りとして再確認できて何よりである。

時間と距離を一気に稼ぎ、タンデムでも一般道を悠々と楽しめるGold Wingか、110ccながら一般道では大型と遜色なく走り続けて、気負うことなく誰でも気軽にチョイ乗りからロングツーリングまで楽しめるカブ110Expressか、対照的なバイクではあるが、どちらも素敵なバイクライフを満喫することが出来るのである。

バイクの好みや楽しみ方は十人十色だが、気負いやテライを捨て去り、車格やスペック、ブランドに惑わされることなく、速さより心地良さで走り続ける楽しさで、素敵なバイクライフを満喫して頂きたいと思う次第である。



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